ホーカスポーカス

テックポエム

サッカーが好きです。中でもドリブルが好きです。相手DFを華麗なフェイントで抜き去った時の快感はとてもいいものです。

華麗なフェイントの中でも印象深かったのが「ホーカスポーカス」(以降技とも称する)です。

ちなみに「ホーカスポーカス 意味」でGoogle検索し調べてみたところ、以下のような言葉の意味でした。
『(奇術師などの)じゅもん、まじない、手品、奇術、ごまかし、でたらめ、いんちき』
[Weblio英和辞典 online:https://ejje.weblio.jp/content/Hocus+Pocus

【「ホーカスポーカス」はどんなフェイント技か】


出来れば動画撮影をしてお見せしたいところだったのですが、掲載も難しいことから文字で説明します。
1.ボールを片側の足、体のインサイド側で持つ〈持つとは触っているような距離感のこと〉
2.持ち足を逆足(軸足)の後ろへ通す。この時ボールも一緒に動く
3.ボールは逆足を越えてから、体のアウトサイドに位置している状態
4.持ち足が伸びきる前にボールよりアウトサイドに持ち足を移動する
5.持ち足首を切り返し気味に逆サイドにボールを蹴りだす
持ち足が右の場合は、「く」の字を下から描くボール軌跡をイメージ
実際の動きに興味のある方は「サッカー ホーカスポーカス」キーワードで「YouTube」検索していただきたいです。
プロ選手ではロナウジーニョ、ネイマール、アンデルソン選手らが試合で決めてます。
ブラジル人選手の得意技です。

以上5工程ですが、とても複雑ですね。
まじないや奇術と呼ばれる所以でしょうか。
この技は有名な「エラシコ」や「ラボーナ」と組み合わせたような動きから、
「クロスエラシコ」や「ラボーナエラシコ」とも伝えられています。
2が「ラボーナ」、4,5で「エラシコ」と似た動きをします。

私は左右の足どちらでも「エラシコ」、「ラボーナ」を出来るのですが、
この技は二つを併せて3倍したくらいの難しさがあります。
なぜならば、動きが出来ればいいというものではなく「相手を抜かなければいけない」からです。
「エラシコ」も相手を抜くフェイントですが、失敗した時のリスクと失敗する率が断然違います。
「ラボーナ」は相手を抜くフェイントではなく、キックフォームの一つです。
パスやシュート行動はドリブル失敗よりリスクが少ないです。
難しかしさのポイントは動きだけではなく、動きの複雑さのわりに「有用」ではないため、
どこでどのように使うかになります。

ポイントを知るために、「ホーカスポーカス」のことをもう少し考察します。

期待すること:意外性のある動きで相手DFを無力化する
期待にこたえる確率:低い
 理由1.動きが複雑なため失敗しやすい
 理由2.相手は瞬時に動きの意図を理解しづらいため「フェイント」として失敗しやすい
 理由3.身体的に優位な体勢ではないため強引に突破できる結果には繋がりにくい
リスクと確率:相手チームにボールが渡る可能性が高い。上記理由3より、体勢が悪くボールキープに失敗する結果を招きやすい

ずばりタイミングや用途は限られます。
自陣ゴール前での使用は100%アウトです。
相手陣でも中央でのボールロストは危険です。中央カウンターは攻める選択肢が多くピンチを招きます。
そうなると相手陣サイドしかありません。サイドはドリブラーの聖地です。
こうしてみると”なんて技だ!”(使えない技だ)と思われるかもしれませんが、安心してください。
実体験をもとに良いところを紹介します。

ある日のある試合で使用した時のことです。
技が決まりました。相手をかわしました。パスをしました。ゴールに繋がりました。
そこで終わりません。
歓声がおこりました。味方チームから、相手チームから。清掃員のおじさんからも。
技を決めた相手選手からは”何それ!?”と歓喜のまなざし。
金運が一気に上がり、彼女もできました。(嘘です)

このように「試合が沸く」のです。
何より自分自身すごく気持ちいいので、次のプレイも良い結果へ繋げられる可能性が高まります。
使いどころは難しいですが、使えないより使えるように練習しておくことで選択肢も増えます。
この技は「クライフターン」や「逆足カット」にも繋がるので、練習した成果は別技の結果にも影響を与えます。
といったところで『前半戦終了』です。

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●仕事をサッカーに例えてみる

「登場する概念の役割分け」
試合=ビジネスorプロジェクト
「定義」:勝利を得られる機会。
チーム=会社or企業
「定義」:ビジネスに勝利するために集った集団。
監督・コーチ・選手=従業員
「定義」:チームに所属、またはビジネスに貢献するために集まった人員

監督・コーチ
監督は取締役やプロジェクト責任者であり、作戦を立て、選手に理解を得る役割です。
実現させるための情報と手段の行使は「スコア」から考えます。
サッカーの監督はまず「スコア」を決めて作戦を練るのが定石と聞きます。
つまり勝つ結果を想像して「2-1」とした場合、1失点はしてもOKと計算して、
相手と自分のチーム力を分析して結果までの90分を組み上げます。
イタリアのサッカーでは「ウノゼロの美学」というものがあり、「3-1」で勝つより、「1-0」で勝つことに価値があるといいます。
どのようなスコアに勝ち(価値)を見いだせるかがポイントと考えます。
また1試合だけ勝てばいいということではなく、勝率をあげ優勝に導くことも条件です。

選手
選手はたくさんのことを体現します。
もちろん監督やコーチにもたくさんの技術・思考・行動があります。
ですが、完璧な理論と分析で作戦を立てても、試合をするのは選手なので作戦どおりにいかなければ負けます。
たくさんの探求はやはり主役である選手にするべきと考えます。
未来の監督やコーチになる可能性も持っています。
選手の体現はスキルに書いていきます。

【選手に関わるあれこれ】
ボール=工程or作業
「定義」
ゴールに入る物事。コミットされる対象。
スキル=実務
「定義」
試合で活躍した行動結果。または行動を成せる要素。

ようやくスキル欄に来ましたので、もう少しがんばって各項目を試合やチームとして繋げてみます。
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練習
練習はとても大事なことです。練習で出来ないことは試合では出来ません。
監督は練習で出来ることから作戦の選択をしなければいけません。
リスクのあることも試せます。練習は失敗しても大丈夫ですから。
そして練習時間の短いチームは強くなりません。
練習にはリハーサルという確認と、身体・技術向上というチャレンジが含まれています。
練習はチームの基礎として重要です。
イタリアの名門ACミランは練習で120%が出せるメニューをこなすと聞いたことがあります。
プレッシャーのかかる試合では100%は出せない、だから普段から120%の練習をし、
試合で100%を出せるようにするということらしいです。精神論ですね。

シュート
ゴールを得ようとする行為。
サッカーは自陣からのロングシュートを決めても、PKで決めても1点という成果です。
10個の平凡なゴールと9個のスーパーゴールどちらに価値があるのでしょうか。

パス
ボールを蹴り、味方選手に渡します。
ドリブルよりも早くボールを動かせ、受け手が必要ということが特徴です。
パスが強すぎたり、回転がかかり過ぎていたり、受け取りにくい場所に行くと受け手が失敗します。
パスにおける重要なことはパス&ランです。パスを出したら走る。パスが欲しければ走る。
ラン(走る)については後述しています。
サッカーの神様ジーコ氏のパスは、受け手がここに来たら完璧というパスがいつでも来たという逸話があります。

トラップ
パスを受け止める行為がトラップです。
ブラジルのドゥンガ先生がJリーグ磐田に来た頃言っていました。
日本人選手はテクニックがあり、綺麗にトラップするが試合では良い結果へ繋がらないことも多い。
それは綺麗に練習どおり、真正面にしか止めないからだそうです。
ボールロストはトラップの瞬間がもっとも多いと分析されているので、
そのタイミングと位置が完全に相手にばれている動きということになります。
トラップは受け取ることだけではなく、次に何をするかが決まっていないといけないということです。
トラップが上手いにこしたことはないのですが、実は下手でも強かった集団がいました。
旧ソビエト代表はとにかく走るサッカーで技術をカバーしました。
スペースに出して走りこめばトラップ不要ですから。それも作戦です。

ドリブル
役割はボールを運ぶことです。
特徴はパスより遅く、一人で行うため個性が強くでることです。
チャンスメイクが最も発生する事象です。
チャンスメイクのトリガーは相手DFを抜き去ることです。
「ホーカスポーカス」に少し話を戻すと、この技はいわゆる「舐めプ」、相手を馬鹿にしたプレイに捉えられることがあります。
監督に使ったら怒られる技ベスト3にも入ります。
もっと有用な「ヒールリフト」という技は、決めた相手に殴られるほど侮辱したと捉えられるケースもプロシーンならあります。
なぜそのような技を今回ピックアップしたかというと、「無駄な動き」へのロマンを感じたからです。
「エラシコ」という技はロナウジーニョ選手が得意にしたことで世の脚光を浴びましたが、ブラジル人の中では当たり前の技の1つでした。
ロナウジーニョ選手がすごいのは、従来足先だけでやるような技を体全体でスピーディーに行うことで、トップシーンでも通用する技に昇華させたことです。
「トゥーキック」という、つま先で蹴るキックは、下手が使う下の技だとされていましたが、
2002年W杯でロナウド選手がここしかないというゴール、Jリーグ発足から幾年してから人気が出たフットサルでは有効なキックだったのです。
先入観や保身で失われる可能性への警鐘だと思いました。
マラドーナ先生が行った6人抜きやゴッドハンド、実は1度遊びのミニゲームでおきたシーン再現とのことです。
遊びの中で見つける、無駄な動きを模索するチャレンジはロマンです。
ドリブルを個人技とするならパスはチームプレーです。
個人技を不要とするチーム方針ではドリブルはいらないのでしょうか。
いいえ、ドリブルをしてこないチームは相手からすればまったく怖くないです。
同じ人数で戦っていれば、ぴったりマークでパスはいい状態で受けられません。
悪い状態のパスが続けば、その補填でポジションがくずれ、ボールを奪われれば悪い状態のまま守備に移行し、失点です。
ドリブルとパスはバランス良く行うべきものだと思えます。

ディフェンス
守ること、相手からボールを奪い返す行為です。
たしかプラティニ氏の言葉だったと思うのですが、”サッカーはミスするスポーツだ。ミスがなければ永遠に0-0だ”と。
おかしなことになってきました。仕事でミスをしたら得点が入るということですか?
違います。ミスをするのは味方ではなく、相手のことです。
相手についての定義が必要になります。
相手はこちらのプレイを邪魔してきます。失点を付け勝利を遠のけます。
仕事では疎外の要因が他者と捉えるより、事象と捉えたほうがしっくりきます。
失点はミスから来るのであれば、大半が想定できる事象だと思います。

ラン(走る)
ゴール前にいかないとゴールは大体取れません。だからといってみんながゴール前にいても駄目です。小学生の団子サッカーをイメージしてください。
ランにも色んな技術がありまして、「ダイアゴナルラン」は敵最終ライン目掛け斜めに走り、
オフサイドにかからないようにトップスピード距離を稼ぎ、マークを外すというものです。
「フリーラン」考えて走れ
オシムサッカーはこのフリーランの大切さを常に唱えていました。
ランはボールを保持していない状態を意味します。
仕事でボールがないときは、パスもシュートもドリブルも出来ません。
いい位置でパスがもらえるように動いたり、カウンターを警戒したりします。
ボールを持っている時間は全体の5%ほどしかありません。95%は「フリーラン」です。
仕事ではそのような割合ではないはずですが、ボールにコミットするための準備として重要なことは同じです。
ドーハの悲劇時代の監督オフト氏は常にトライアングルを保てと言っていました。
孤立するなということですね。ドリブルを評価せずパスとランを評価した結果なのでしょう。
私は十代の頃サイドハーフでした。最もランするポジションにいました。
浪花のカフーと言われたほどに走りこんでいましたが、今では体型だけ憧れのマラドーナです。

ポジション(役割)
少し昔のサッカーではGK,DF,MF,FWの4つくらいだったのですが、最近はとても多いです。GK以外はそれぞれ3,4種にわかれているのではないでしょうか。
ポジションは試合中ほぼ変わりません。
例えばサイドハーフの守り時は相手を自陣コーナーまでチェイスすることもあれば、逆サイドの上りを埋める動きもします。
攻め時は前の選手を追い越し、パスをもらい中央にセンタリングを上げます。時には切り込んでシュートをします。
センタリングはゴールひとつ前のパスです。このパス制度がよければゴール率もあがります。
パスは本来出す相手を見定めて出しますが、センタリングは決められた場所に放り込むことがほとんどです。
ゴール前は密集しているので選手が見えにくいことが多いので、感覚的な約束事のようなことの上で成立します。
サイド攻撃はいわゆるシステムを体現しやすく、ペップ名監督などもここからいじります。
得点率が高くリスクが低い攻め筋です。

サポーター
スポーツ全般サポーターは収益を上げるためのお客様や身内を応援するファンになってしまうのですが、私は「サポーター=お客様」とは考えません。
試合には参加しないからです。
サポーターは試合がどうなるのか楽しみにしている人達です。
少年が日本代表を応援しているシーンから始まり、次第に大きくなっていき選手として活躍するというCMがありました。
将来の選手という可能性もあると考えられます。


まとめ


サッカーのあれこれを仕事に無理やり変換してみましたが、結構面白かったです。
勝利を目標にすること、シンプルな決まり事。
その上で価値を見出すためには自己基準か客観基準か。
勝利の定義が簡単になればみんなが簡単になるのですが、
簡単にするために無駄を省くということ、無駄と判断することがとても難しいと感じました。
トライ&エラー、練習と試合の繰り返しをどれだけ懸命にチャレンジできるかをもっと意識したいと思いました。

最後に「Unifinity」はサッカーに置き換えると「リーグ」だと考えています。
プラットフォームを提供し、独自の世界観を発信していくことは1つのルールや制度を持ちます。
独自のルールに閉じこもっているのではなく、新旧遠近様々な情報とコネクションと試行錯誤を繰り返しています。
ヨーロッパのサッカーリーグもそれぞれ、独自の制度を持っていますが、
移籍制度のように統一され変わっていくこともあります。
リーグという制度には運営への責任と未来への抱負を持ち続けることが大事なことだと思います。
(実は「ドーピング」と書きたいところだったのですが、ルール違反ですからね)
マラドーナ先生の名言「私は努力というドーピングしかしていない」
”陽性反応でした”

長くなりましたが以上です。オーレ!