最近の若者すごすぎる問題

社長ブログ

最近の若い人って、なんかすごいですよね。

ここで言う最近の若い人は、例えば、大谷翔平選手や羽生結弦選手、藤井聡太さんなどです。

どの方も、「そんなことってあり得るの」というレベルの凄まじい成果を出しています。打者と投手の二兎を追いつつメジャー行って新人王とか、史上最高点でオリンピック連覇とか、史上最年少でプロになってそのまま29連勝して竜王に勝利とか、みなさん本当に若いのに、もうとっくに「世界一」なんですよね。漫画でもそこまでうまくいかないんじゃないかと思います。すごすぎてもうよく意味がわからないわけです。

こんな人らがバンバン出てきたら日本の未来明るすぎやしませんかというのと、あとはどうしたらそんな凄まじい成果を出せる人間を育てられるのか、人の親として、また会社を経営する身として純粋に気になってます。

生まれ持ったものなのか

こういう話をするとすぐに「才能でしょ」という諦念じみたセリフが返ってきそうです。

日本人って結構、成功の要因を遺伝子に求めるのが好きという印象があって、例えばドラゴンボールの孫悟空の父親はサイヤ人の戦士ですし、ワンピースの主人公ルフィの父親は巨大な革命組織のリーダーで、名探偵コナンの父親は世界的に有名な推理小説家という設定です。漫画の主人公が他者を圧倒的に凌駕する能力を持つとき、その根拠が遺伝的特質に求めらる例は枚挙に暇がありません。

ただ実際は、必ずしもそうでもないのではないかと思います。素晴らしい成果を出す才能が遺伝的に継承されたものだとしたら、これまでの長い歴史、その遺伝子はずっと存在してたわけで、急にここにきて漫画でも考えられないレベルの異例な才能が連続して出現する理由にはなってません。

親が熱心というのも、同じ理由であんまり納得いってません。親って、別にいつの時代も熱心ですよね。

豊かになったから

前提として、社会が豊かになったからというのはあるでしょう。

そもそもの安全が確保されないような原始的な社会では、みんな生きることに精一杯で、スポーツなどに集中することは難しそうです。日本は、デフレとか不景気とかGDP低下とかいろいろ言われますが、やっぱり戦後の高度経済成長で蓄えてきた資本の蓄積というのは厳然とあって、個人資産1800兆円を誇り、しかもそれがどんどん増えているという大変に豊かな国です。

資本というのは単純なお金だけじゃなく、知的資本もあります。人類は自らの経験や知恵、研究結果などを、書物をはじめとする記録媒体を用いた非遺伝的手法で後世に継承することによって、他の生物と比して圧倒的なスピードで進化してきました。そうして脈々と受け継がれてきた資本がここにきて花開いたのかなという気もします。

世相もありそう

大成功を収める若者たちに共通しているのは、好きなことをとにかく楽しんで、とことん突き詰めているということです。一万時間の法則などと言いますが、成果と練習量は基本的にかなり比例するので、好きなことにのめり込むというのは非常に合理的な練習方法であり、成功への近道です。

好きなことに熱中するのはいいことなんだ、画一的な人間になるのではなくて個性を伸ばすのだという風潮、いわゆる「ゆとり教育」を生み出し「世界に一つだけの花」を大ヒットさせた何かですが、その何かが彼らの異次元の成長を後押しした可能性は高いです。

勉強して良い学校行って就職してといういわゆる官僚養成コースの絶対性が薄れると、それまでの没個性的な教育の揺り戻しが結構強烈にきて、一時期みんな異口同音に個性が大事と言っていた気がします。こどもって素直なので、個性が大事と言われ続ければ、個性が大事なんだなと思うものです。

一方で、最近は小学生に悩みを聞くと「好きなものが見つからない」という悩みがかなり上位にくるという話を聞きます。

すごく現代病っぽいですが、それもよくわかる話で、生まれてきて最初から将棋が好きとか、そんなことあるわけないんですよね。どこかで何かを経験して、徐々になのか一気になのかは知りませんがそこからのめり込んでいったと考えることが自然です。

好きなことってなに

好きなことをいかにして見つけるかというところにポイントがありそうです。

自分は何が好きなのか。

この問いは結局、自分は一体何者なのかという問いであり、つまるところアイデンティティの獲得にかかわる問題です。アイデンティティとはつまり、「社会的リアリティの中で明確な位置づけを持った自我に発達しつつあるという確信」です。私達は自らの有する技能や役割が、社会的に受容されるという感覚をもって、自分が何者なのかを規定しようとします。

ジェンダーもそのひとつだったりしますが、小さいときに周りの大人から褒められるとか、何かのコンテストで入賞するとかということは、非常に大きな経験になります。おそらくそういった経験が人生のかなり初期のうちにあって、その後の人生を自らのアイデンティティの強化と圧倒的な量の鍛錬に費やすことができた人が、大成功に至るのでしょう。

最初の問題に戻りましょう。

なぜ最近の若者はすごいのか、です。

社会が豊かになり、また、多様性に対して寛容になったこと。あとはやっぱり、社会と個人が直接繋がるようになったということではないでしょうか。

これはただの推測なのですが、冒頭上げたような現代のヒーローたちにも、幼少期にTVとか大会とか、何らかのメディアを通じて社会からのフィードバックを直接得られたみたいな原体験があるんじゃないかと思います。その昔家や会社などの組織を通じて、つまりお父さんの口を通じて聞くことしかできなかった「社会」というものが、現代ではメディアを通じて個人に対して直接語りかけてきます。ましていまは、TwitterやYouTubeなど個人発信のソーシャル型メディアも多く存在し、もはや取材される必要すらありません。

そう考えると、これから先もどんどんすごい人が出てくるのだろうなという気しかしないし、将来には期待しかありませんよね。

たぶんビジネスとか経営の世界でも、とんでもない成果を出す人がそろそろ出てくるのでしょう。私も微力ながら社会の一員として、そうした偉大な才能の育成に尽力できたらと強く思っています。

とにかく、少しでも早く、個人として直接社会に挑み、社会のフィードバックを受けられるような機会を与えるということではないでしょうか。

ちなみにユニフィニティーは副業もOKです。どうぞよろしくお願いします。

著者情報

曽良 俊介

カツラです。社長とCEO。 twitterもフォローお願いします。 https://twitter.com/shunsukekatsura

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