ものごとがうまくいかないときどうするか

社長ブログ

おはようございます。

ユニフィニティーの曽良(かつら)です。

実は私、駆け出しの頃からありがたいことに大きな船が沈みかける様子を間近で見るという経験に大変恵まれまして、その経験に基づいて申し上げますと、ものごとがうまくいかなくなり始めると必ず「昔は良かった派」と「理想を実現派」が出てきて綱引きみたいなやつを始めるのですが、そんな時私がおすすめしたいのが「目の前の問題にきちんと向き合う」メソッドです。

例えば最近、吉本興業さんの件が話題です。

いち私企業の、それもコンプライアンスという色気のない話題に、あそこまでエンターテイメント性を持たせられるのはさすがだなと感心しきりですが、あちらの会社様でも俄かに「昔は良かった派」と「理想を実現派」が立ち上がりつつある様子が、たくさんの報道を通じて外部からでも容易に見て取れます。

昔派は、最近は確かにアレだけどみんなが再び団結すれば、良かったあの頃にまた戻れるということを信じて疑わないですし、理想派は、これを機に悪いところはすべて清算してまったく新しいスタートを切ることこそが必要なのだと主張します。どちらの方も本当に所属組織のことを思い一生懸命考えた結果だと思いますし、間違っているなどということがあろうはずもありません。ただそれこそが、こうした争いが綱引き以上のものにならない原因でもあります。要するに、どちらも正しすぎるのです。

もともと問題の発端は、いわゆる暴力団等排除条例違反なわけですから、もうちょっとそこにフォーカスを当てた動きがあるといいよなあという気がします。

吉本興業さん所属のタレントさんは、なぜ反社会的勢力と関係をもってしまったのでしょうか?問題の所在がそもそもわからなかったか、わかっていたとしても対処の仕方がわからなかったからですよね。

なぜわからなかったのでしょうか?会社としてきちっとそういう指導ができていないからですよね。

なぜ指導ができないのでしょうか?これはたぶんですが、会社とタレントの関係性が”なあなあ”だからではないのでしょうか?

どうも会社とタレントとの間に契約書がないことについて、会社側がブラック企業みたいな文脈で叩かれているのをよく見るのですが、本来、関係性をきちっと書面で整理することはお互いにとって必要なことだと思います。関係性が曖昧だから恫喝みたいな真似をして局地戦を戦かわざるを得なくなり、関係性が曖昧だから所属タレントに規律を守らせることができないのだと思います。そこの問題、つまり本質的に関係性が曖昧であるという問題に気づけば、そこに対処することはそんなに難しくないのではないでしょうか。契約書をつくって、そこに反社会的勢力の隔絶条項を入れて、実効性を担保するための必要な研修をすればいいだけです。さすがにそれですべてが解決すると言っているわけではありませんが、解決しないということはおそらく別の問題が明らかになるということです。延々と綱引きに興じているよりはずいぶん有意義なのではないでしょうか。

全然関係ないですが、自民党が出している改憲案からもそこはかとなく「昔は良かった」臭がします。

この間Githubにもあがっていましたが、天皇は元首ということになり、国防軍が明確に規定され、国民は常に公益及び公の秩序に反してはならないとされていたりします。

https://github.com/atsuya/constitution-of-japan/pull/1/files

気持ちはよくわかるというか、たぶんインターネットのせいだと思うのですが、情報がフラットになって国家の統治・統合自体かなり難しくなっているのかなと思います。アメリカも中国もナショナリズムを喚起するかたちでの国民統合に躍起になっていますから、そういう流れなのでしょう。

でもなんかこう、問題ってそういうことなのかなと思うわけです。いまの日本の問題って、例えば地方の人口減少が急激すぎて誰もうまく対処できていないとか、産業の国際競争力が弱くて誰も成長を実感できず希望が持てないとか、そういうことではないでしょうか。その問題にきちんと向き合っていたとしたら、出てくる解決策って果たして国旗や国歌を尊重することなんでしょうか(反語)。

なんか、ついこの間も同じようなことを言った気がしますが、大事なことは、少しづつでもいいから先に進むということだと思います。

今週も頑張りましょう!

著者情報

曽良 俊介

カツラです。社長とCEO。 twitterもフォローお願いします。 https://twitter.com/shunsukekatsura

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